自然災害や突発的な停電時、家族が安心して過ごせる電力が確保できると大きな安心に。太陽光発電を導入している家庭には、停電時でも電気を使い続ける「自立運転モード」という備えがあります。
自立運転モードとは？
通常、太陽光発電は家庭の電力を補填し、余剰は売電されます。しかし停電が発生すると安全確保のため、自動で「連系運転」が停止し、太陽光発電自体も止まる仕組みです。これは作業員への感電リスクを避けるための措置です。
そこで、「自立運転モード」に手動切り替えを行うと、発電した電力を家庭内の非常用コンセントへ供給できるようになります 。
◆基本的な切り替え手順
各メーカーで差はありますが、大まかな共通手順は下記のとおりです。
1. 停電時、「主電源」および「太陽光発電用ブレーカー」をOFFにする
2. パワーコンディショナーの「自立運転スイッチ」を操作し、モード切替。多くは表示に「E0」や特定ランプで切替を知らせます
3. 非常用コンセントに生活に必要な機器を接続して送電スタート
4. 停電復旧時は、逆手順で連系運転へ戻す
※切替操作は、事前に説明書やメーカーサイトでモデル別手順を確認しておくことが重要です。
◆自立運転のメリット
・冷蔵庫や照明、スマホ充電により情報確保や食品の保存が可能
・管理された範囲で環境負荷の少ないエネルギーを活用
事前に使い方を家族で共有しておくことで、いざという時にも落ち着いて対応できます。
◆自立運転のメリット
・冷蔵庫や照明、スマホ充電により情報確保や食品の保存が可能
・管理された範囲で環境負荷の少ないエネルギーを活用
事前に使い方を家族で共有しておくことで、いざという時にも落ち着いて対応できます。
出典：パナソニック 「停電時での付属リモコンと一括制御リモコンを使った「自立運転」の操作を教えてください。 （よくあるご質問）」
次に、実際に利用できる電力や機器の選び方、さらに蓄電池併用のメリットについて詳しく見ていきます。
使える電力は約1,500Wまで
多くのモデルでは、非常用コンセントから最大で約1,500W（100V・15A）の出力が可能です。
同時に使用できる家電製品の目安は以下です。
・冷蔵庫（約100–300W）
・扇風機（50–60W）
・LED照明、スマホ充電（数十W）など
ただし、曇天や日照不足時は出力が低下し、上限以下でも不安定になる可能性があります。
要注意！パワー不足な家電
次のような電化製品は使えない、または使用が難しいため代替手段を準備しておくべきです。
・エアコン
・電子レンジ
・電気ポット、ドライヤー
・IHヒーターなど大電力家電
・突入電流の高い掃除機など
安全に使うためのポイント
・制限の1500Wを超えないよう、合計消費電力に注意
・接続機器が多いと保護機能により停止する場合があるため、必要最小限に留める 
・夜間は自立運転不可。日中の停電対策として位置づける
蓄電池併用で安心強化
蓄電池を併用すると、自立運転の欠点である“夜間の利用不可”という弱点を補えます。
昼に太陽で発電→夜に使用を繰り返せるため、冷蔵庫や照明などを24時間継続稼働可能に。
また高出力家電を使いたい場合は、全負荷型蓄電池なら1500W以上の出力も可能となるため、家電全体のライフライン化も現実的です。
まとめ：停電でも安心な3つの備え
1. 切り替え手順を家族で共有し、自立運転モードにスムーズに移行できる準備を
2. 使用可能な電力・機器を事前に確認し、安全第一で運用
3. 必要に応じて蓄電池の導入で、夜間や大出力家電への備えを強化
停電時でも安全・快適な電力環境を維持したいなら、自立運転モード＋蓄電池が有効な組み合わせになります。非常時に慌てないためにも、今のうちから仕組みを整えておきませんか？
