(「油断禁物!室内熱中症は4割発生 今すべき快適&安全対策」の後編)

「熱中症=外出時に起こるもの」と思っていませんか?

実は、総務省消防庁のデータによると、熱中症による救急搬送の約4割が「住居などの室内」で発生しています(出典:総務省消防庁「令和4年(5〜9月)の熱中症による救急搬送状況」)。

特に真夏の夜間やお風呂、キッチンなどは、気づかぬうちに体温が上がりやすく、注意が必要です。

なぜ「夜間」や「室内」で熱中症が起こるの?

・室温・湿度が高く、空気がこもりやすい
・エアコンの切タイマー後に温度が急上昇
・高齢者や子どもは暑さを感じにくく、水分補給を忘れやすい
・寝ている間や入浴前後は無防備になりがち

涼しいと思っていた寝室やリビングが、実は「見えない危険」に
満ちているかもしれません。

今すぐできる!室内熱中症対策6選

① 温度・湿度の「見える化」
温湿度計や熱中症指数計を使って、数値で状況を把握しましょう。
目安は【室温26~28℃、湿度50~60%】です。

② エアコン×扇風機で風通しUP
冷房と扇風機(またはサーキュレーター)を併用して、空気の循環を促進。熱がこもりがちな天井付近や部屋の角にも風を送りましょう。

③ 寝るときも油断せず、就寝環境を快適に
「寝るときはエアコンを切る」は危険です。タイマーではなく温度設定管理を。
寝具の通気性や保冷グッズの活用もおすすめ。

④ 入浴前後に水分補給を
お風呂上がりは体温が急上昇しがち。脱水リスクを避けるため、入浴前後に水分と塩分を補給しましょう。

⑤ 窓からの熱侵入をブロック
日中の熱は窓から7割入ってきます。遮熱カーテン・すだれ・ブラインドなどで日差しを遮断。夜間も窓が熱を持っていることを忘れずに。

⑥ 高齢者・子ども・ペットにも気配りを
特に高齢者は暑さを感じにくく、子どもやペットは自分で訴えることができません。温湿度計やスマート見守り機器を活用して、適切なタイミングでの水分補給や空調管理を心がけましょう。

夜こそ「安心できる室温」を

室内だから安心、エアコンをつけているから大丈夫——
そうした思い込みが、命に関わる事態を招くこともあります。

特に夜間は、体の感覚が鈍りがちで、熱中症のサインに気づきにくいもの。
だからこそ、“見える化・循環・気配り”の3つの視点で環境を整えることが大切です。

最後に:家族みんなで、快適な夏の夜を

熱中症は、適切な予防と意識でほとんど防ぐことができます。
「夜の熱中症」は、身近な対策の積み重ねでしっかりガードしましょう。

大切な人と、安心して眠れる夜を過ごすために——
今日からできること、始めてみませんか?