空き巣や侵入窃盗の被害を防ぐには、玄関の鍵だけでなく「窓」の防犯対策が不可欠です。警察庁の統計によると、住宅への侵入手口のうち最も多いのは「無締まり(鍵のかけ忘れ)」ですが、次いで多いのが「窓ガラスの破壊による侵入」です。とくに1階の掃き出し窓やベランダの窓などは格好の標的になりやすく、防犯性の見直しが重要です。
そんな中、注目されているのが「割れない窓ガラス」と「内窓(二重窓)」の導入です。どちらも侵入を防ぎ、暮らしの安心度を格段に高める対策として注目されています。
■ 割れない窓ガラスの防犯効果とは?
通常のガラスはハンマーやバールなどで簡単に割られてしまいますが、LIXILの「防犯ガラス」などの製品は、2枚のガラスの間に中間膜を挟んだ「合わせガラス構造」で、非常に高い耐衝撃性を発揮します。
強い衝撃にも耐える構造
中間膜が衝撃を吸収し、割れにくく、万が一破損してもガラス片が飛び散らないため、安全性も高くなります。
時間をかけさせることで犯行を抑止
犯人は「音」と「時間」を嫌います。割れにくいガラスは侵入に時間がかかるため、途中で諦めさせる“心理的抑止”としても有効です。
防犯センサーとの連携も可能
衝撃を感知してアラームが鳴る防犯センサーと連動できる製品もあり、さらなる強化が図れます。
■ 新たな防犯対策「内窓(二重窓)」の活用
近年、防犯だけでなく、断熱・遮音・省エネ性能の向上という面からも注目されているのが「内窓」の設置です。YKK APの「マドリモ 内窓 プラマードU」やLIXILの「インプラス」などが代表的な製品です。
窓が二重になることで侵入抑止効果がUP
内窓を追加することで、侵入者は2枚のガラスを破らないと侵入できません。これは、時間と労力が倍増することを意味し、防犯効果を大きく高めます。
防音・断熱・結露対策としても効果的
防犯だけでなく、室内の音漏れや外部騒音の遮断、冷暖房効率の向上などにもつながるため、家族の快適な暮らしにも貢献します。
補助金が活用できるチャンスも!
現在、環境省が推進する「先進的窓リノベ2025事業」により、内窓の設置や外窓の交換に対して最大200万円までの補助金が支給される制度があります。条件を満たせば、補助を受けられるため、防犯+省エネを一度に実現できるチャンスです。
■ どこから対策する?選び方とポイント
最初に対策すべき窓は?
1階やベランダ、勝手口の窓、高層階でも外部からアクセス可能な場所(非常階段近くなど)を優先しましょう。
「CPマーク」付き製品を選ぶ
「防犯建物部品」として認定された製品には「CPマーク」が付いています。これは警察庁などの公的機関が一定の基準を満たしていることを示すマークで、安心して導入できます。
信頼できる施工業者に依頼を
内窓や防犯ガラスは正しく施工されて初めて本来の性能を発揮します。補助金を活用する際も、登録業者に依頼する必要があるため、実績ある専門店に相談することをおすすめします。
■ 今こそ「窓の防犯」が未来の安心をつくる
空き巣被害の多くは、「短時間で侵入できそうな家」が狙われます。割れない窓ガラスや内窓によって侵入時間を延ばし、犯行を思いとどまらせることが、防犯対策の本質です。
今ある窓にもう一つの「壁」を加えることは、家族と財産を守る小さくも大きな一歩。補助金制度も活用しながら、防犯・快適・省エネを実現する「窓のリノベーション」を、ぜひこの機会に検討してみてください。
ご興味がある方はこちらまで
